言語障害

言語障害には、ろれつがまわらない構音障害と、話そうとすると言葉がでなかったり、言葉が理解できず何をいっているのかわからない失語症があります。

構音障害は、言葉の内容は普通ですが、舌や唇の運動障害のために発音に異常がある状態で、ろれつが回らず、うまくしゃべれなくなります。 タ行やラ行などの舌音がうまく発音できないのが目立ちます。 咽頭や喉頭の運動は両側の脳によって支配されているため、多発性脳梗塞ではしばしばこの症状がみられます。

失語症は、言語中枢の障害で起こります。 言語中枢は、右利きの人の場合は通常、左の大脳にあり、左前頭葉のブローカ野と左側頭葉のウェルニッケ野と呼ばれる部分があります。 失語症の症状は、梗塞の起こった場所によって異なります。

運動性失語は、ブローカ野が侵されて起こり、人のいうことは理解できるのに、言葉を話せないことが特徴です。 感覚性失語は、ウェルニッケ野が侵されることで起こり、人のいうことが理解できなかったり、多弁なのに自分が何をいっているのか理解できないなどの症状が特徴です。 全失語は、2つの言語中枢を含む大きな脳梗塞で起こります。 一般に、文字の読み書きの能力も同時に障害をうけます

嚥下障害

食べ物や飲み物を上手に飲み込むことができないことです。 脳血管障害の発症直後では30〜40%の患者さんにみられるといわれています。 むせることがあり、誤嚥性肺炎の原因になります。

意識障害
意識が正常でない状態のことです。脳血管障害によくみられる神経症状の1つであり、大脳の両側や脳幹部に障害があると起こります。